♪~あかりをつけましょ ぼんぼりに~♪
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もうすぐ お雛様 ~
三寒四温をくりかえしながら 空気もだんだん春めいてきたこのごろ。
2月の読書会も 参加者3人の のんびりした会となりました。
映画の話から 詩の話 本の話 楽しく語り合いました。
report:F.O
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● Mさん
◆『オデッセイ』
リドリー・スコット:監督 20世紀フォックス:配給
2015年に公開されたSF映画。
マット・デイモンが演じる宇宙飛行士は、火星への有人探査任務中、大砂嵐に襲われる。
仲間はみなロケットで火星から対比するが、主人公だけがひとり取り残されてしまった。
残されたわずかな物資と、知恵をつかい、彼は火星で生き延びようとする。
火星に取り残されるという異様な状況のなか、芋をつくるなどのチャレンジをする主人公を
応援してしまう。
やがて主人公の生存を知ったクルーも動きだし、救助のために皆が力を尽くしていく。
たくみな発想と息をつかせぬ展開で、楽しく観られる映画だ。
『オデッセイ』は、現在も公開中。
映画観に足を運んで、臨場感たっぷりに観賞できそうだ。
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● Oさん
◆『あさ/朝』
谷川 俊太郎:詩 吉村 和敏:写真 アリス館:刊
右から読むと「あさ」というタイトルの絵本。
左から読むと「朝」をテーマにした詩集。
世界各地で朝の風景を写した、美しい写真を眺めながら、谷川俊太郎の詩が楽しめる。
紹介者のOさんは、高校生の頃この本に出会った。
紫色の朝焼けや、青空にはためく白いシーツなど、さわやかで彩りある写真に心惹かれ、
谷川俊太郎の詩に胸打たれたという。
当時、思春期だったOさんは谷川俊太郎の詩が大好きだった。
とくに「美しい夏の朝に」という詩がお気に入りで、冒頭のこの部分に共感した。
巨人になりたい
この山々を
この雲を
この青空を
この夏の朝を
両腕に抱きとりたい
思春期ではない人が見ても、さわやかな夏の朝を思い起こさせる詩だ。
谷川俊太郎の詩は、ひらがなの多い簡単な言葉で書かれている。
だからどの世代が読んでもわかりやすく、不思議と胸に響く。
あったかるーむでは、絵本の読み聞かせをしているMさんが、
絵本の「あさ」を朗読してくれた。
やさしい声で読まれる「あさ」には、また格別の味わいがあった。
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● Mさん
◆『父への手紙』
窪島 誠一郎:著 筑摩書房:刊
養父母に育てられた著者が、実父を探し求めた日々についてしるした本。
著者は、作家・水上勉の実子として話題を呼んだ。
養父母と血の繋がりがないことを知らされずに育てられた著者は、
親子間の見た目や性格が違うことにだんだんと嫌悪感を抱くようになる。
そして自分の子を持ったとき、実の親を探してほうぼうを訪ねはじめた。
さまざまな縁をたどり、著者が戦時中に生まれ、生活苦などの事情から
父である水上勉と別れたことを知る。
著者はもともと、作家の水上勉が好きで、憧れも抱いていた。
だから実の父であったことを知った時の驚きも大きく、
本書の最後には父・水上勉へあてた手紙を書いている。
本文の多くで、「実の父や母がわからない」という、心もとない心情がつづられている。
読んでいるほうも「こんなに大変な思いを抱えていたのか」としみじみしてしまう。
親がいることのありがたさに、改めて気づかされる本だ。
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次回→ と き: 3月15日(火)13:30~
ところ: あったかこころねっと
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