「いざ、読書」 2016年読書週間

文化の日を中心とした2週間の「読書週間」

 

2016年は、「いざ、読書」をテーマに、10月27日「文字活字文化の日」に

スタート、11月9日まで繰り広げられました。

 

杜の都の読書週間、仙台在住の作家の新刊などを御紹介します。

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 「ゴッド・スパイダー」  三浦明博:著 講談社:刊

 

  2002年に江戸川乱歩賞を受賞された仙台在住の作家・三浦明博氏の

  8月に出版された  ハッキング・サスペンス

 

      研究者の日々野は、世界初となる人工蜘蛛糸の量産化研究に邁進していた。

  しかし、ある日、大学時代の友人・片桐が量産化に成功する。

  彼は、大学在学中、サイバーアタックによって研究データを消失したことが

  あった。

  今、ハッカーの魔の手が、再び、彼らに伸びる・・・!

 

  「ハッカー」とは コンピュータに精通し、熱中している人。

  転じて、コンピュータシステムに不法に侵入してプログラムやデータを

  破壊する人。

  と広辞苑に。

 

  ベンチャー企業・ハッキング・サイバーアタック・データ・ハッカー

  など まさに コンピュータ時代のハッキング・サスペンス!

  

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 「日本の一文 30選」 中村 明:著 岩波新書:刊

 

   第1章 この人この文

   第2章 たった一言の威力

   第3章 風景、人、そして時間   

     ↓

   第10章 文は人なり   

   まで、

   夏目漱石、志賀直哉、武者小路実篤、谷崎潤一郎、藤沢周平、吉行淳之助

   井上ひさし、村上春樹、小川洋子、等々、主な作家30人の文章が登場。

 

   言葉を紡ぐプロが生み出す 名表現の数々が紹介されています。

   たったひと言で、意表をつく比喩で、見事な構成で、読み手を唸らせる。   

   そこにはどんなテクニックがあるのか?

   読みたい人も、書きたい人も、その技を学べる1冊。

   

   山形県鶴岡市生まれの著者は、現在早稲田大学名誉教授

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「あったか読書会」のお知らせ

あなたの好きな本のお話しを、みんなに 聴かせてくださいませんか!

 

参加ご希望の方は、 ℡ 211-4020 までお願いいたします。

参加費: 500円(茶菓付)

 

場所⇒ クライスビル2階(定禅寺通と晩翠通の交差点、1階にモスバーガー様)

 

9月の「あったか読書会」より

9月の「あったか読書会」より

 

だんだん肌寒さも感じられるようになり、秋めいてきました。

読書会では、栗の味がするお菓子をいただきながら本の話をしました。

読書の秋、そして食欲の秋です。

                                                  report:F.O

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  ● Tさん

 

 ◆『コンビニ人間』

 

           村田沙耶香:著 文藝春秋:刊

 

第155回「芥川賞」を受賞した小説。

この本を読んだ時の Tさんの 印象は

「一風変わった小説。私は好きだが、ヒットしないのでは?」

というもの。

しかし 実際は ヒットして、多くの人に読まれている。

 

この本の主人公は 36歳の独身女性。

明言されていないが、おそらくアスペルガー症候群。

幼い頃から空気の読めないところがあり、自分の何気ない一言で周囲がギョッと

する理由が分からない…といった、生きづらさを感じていた。

 

主人公は学校を出てからコンビニで働きはじめ、

そこでやっと自分の居場所を見つける。

システマチックなコンビニ業務をこなすことで「世界の部品の一つになれた」

と感じる。

 

人が笑うタイミング、怒るタイミングを見よう見まねで学び、なじんでいく。

周囲の人々は、就職、結婚と人生を次のステージに進めていくが、

主人公は非正規のコンビニ店員として生きていくことを選ぶ。

 

非正規雇用の労働者を扱っていることから、一部ではプロレタリア文学としても親しまれている。

 

この本のよさは、

「目立ちたい、人より抜きんでた存在でありたい」

という人には分からないかもしれない。

 

現実には、代わりのきかない仕事はない。重要な役職の人が抜けても、

案外なんとかなるものだ。

それぞれの ピッタリなものにめぐりあえれば、

「あなたにしかできない仕事」でなくても良い。

そういう生き方をこの本は示してくれる。

 

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   ◆『消滅世界』

 

           村田沙耶香:著 河出書房新社:刊

 

未来の日本を舞台に、ディストピアを描く小説。

性行為ではなく、人工授精によって子どもを作り、夫婦が愛し合うと

罰せられる社会。

主人公は最初、そうした制度を気持ち悪いと思っているが、だんだん制度に従わない人を気持ち悪いと思うようになっていく。

 

大きなルールに支配され、人々が抑圧された社会。一見ファンタジーだが、実はそう現実離れした話ではない。

今の社会では、実際に代理出産が行われていたり、

優秀な精子が売買されていたりする。

自分たちの暮らす社会の構造、目に見えないルールについて考えさせられる本● 

 

 ◆『つながりの作法―同じでもなく 違うでもなく』

 

           綾屋紗月 熊谷晋一郎:著 日本放送出版協会:刊

 

アスペルガー症候群、脳性まひ、という障害をもつ二人の著者による、

「人とつながるためにはどうしたらよいか」という問いについて考えた本。

著者は障害者のグループホームで過ごすうちに、こういうことに気づく。

「帰られるところを変えればいい。変えられないことは受け入れて生きていこう」と。

 

障害のあるなしに関わらず、努力しても変えられないことはある。

それを受け入れて別の道を探すのも、立派な一つの生き方だ。

例えば、読書会メンバーのMさんは、あるとき自分が三日坊主だと気がついた。

そして、「一つのことを三日続けて、次の週にまた三日間やってみる」という対策を編み出した。

生きづらさを解消するためには、色々な方法がありそうだ。

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● Oさん

 

 ◆『ニトロちゃん~みんなと違う、発達障害の私~』

 

         沖田×華:著 光文社知恵の森文庫:刊

 

発達障害のある著者が、自分の幼少期から中学を卒業するまでのエピソードを描く漫画本。

主人公のニトロちゃんは、小さい頃から目に見えない障害があった。

学校からの帰り道は毎日同じルートを通ること、一度でも声をかけられたらもう「友達」と思うこと。

どんなに練習しても字をうまく書けないこと。

そうした特性が周りの人から理解されず、ニトロちゃんは教師からいじめを受ける。

なぜ怒られているか分からず、自分のつらさを言葉にして伝えることができない。

ニトロちゃんのその様子に、読んでいるほうも胸が痛くなってくる。

 

発達障害は一般に理解されにくく、学校等で対策をとられはじめたのもここ最近のことだ。

障害への理解が進むことで、障害当事者も周りの人々も楽に過ごせるようになればいい、と話し合った。

 

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● Mさん

 

 ◆『だいふくもち』

 

            田島征三:著 福音館書店:刊

 

絵本の読み聞かせをしているMさんが、一番多く読んだ絵本。

ぐうたら暮らしていたごさくは、ある晩、床下に300年も住みついていた

「だいふくもち」と出会う。

だいふくもちに、あずきを食べさせると、小さくておいしいおもちをたくさん産む。

ごさくはそれを利用して商売を始め、だんだん村全体が豊かになるが……

欲をかいてだいふくもちに無理をさせた結果、だいふくもちは消えてしまう。

 

Mさんは先日、絵本作家のシンポジウムで作者の田島先生とお話する機会があったそうだ。

田島先生によると、これは水俣病をモデルにした絵本なのだという。

大学の時に書き、10年越しに出版されたそうだ。

 

シンポジウムが行われている間、田島先生はずっと絵を描いていたという。

絵本の裏話、そして作者の人柄を知ることで、作品をより深く読めそうだ。

 

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次回→ と き: 調整中です。

 

    ところ: あったかこころねっと

 

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